最前線にて たかちゃんのお話。



 この話は下記のを先に読まれると味わいが深まります。


居酒屋で聞いた話シリーズ(JR田中さんとたかちゃん)


 新木場駅のガード下に有る丸惣。ここは夜勤明けの皆さんが朝から寝酒のために朝から賑わっているんです。

 ある日おやぢがメザシと豚汁で朝ご飯していると隣のテーブルで夜勤明けのオジサン2人がサッポロラガー空けながらなにやら......


 ......田中っち聞いてる?

 保線も大変だろうけど駅掛も色々あるのよ、わかる?

 この間職場で大変なことがあってさ、東京駅の丸の内川が綺麗になってるのは知ってるでしょ。

 外国人観光客も増えて駅長室入り口あたりで記念写真撮ってたりしていい感じなんだけどさ、

 あ、ビール無くなっちゃった。
取ってくるからちょっとまってて。


 おばちゃん、栓抜き貸してね。

 で、何だっけ。 そうそうこの間ね職場で大変だったのよ。

 通対解除になったんで事務所でお茶飲んでたらさ、村田君が飛び込んできて。

 あ、田中っち村田君知ってたっけ?

 そうそう田中っちと同じ●倉高校出た奴なんだけどね、

 た、たかさん大変ですっ!

トイレでパン! パン!って音してます!

 ってさ。

 村田君は知っての通りグアムでピストル撃つのが趣味でしょ。

 あれは38口径の発射音に間違いないって言うんだよ。

 俺だって理科系の端くれだからさ22口径と44口径との差は分かるけど38口径の音を聞き分ける村田君は偉いだろ。

 尊敬しちゃうよね。

 で、ね。

 2人でトイレを見に行ったらさ、個室のドアに3つほど穴が開いてるわけさ。

 もーね警察来るわ、助役から事情聴取されるわ、関係ないのに東海の駅長までのぞきにくるんだぜ。

 あいつら一路線しかないから暇なんかねぇ。


 で、助役と相談して張り紙したんさ。


     火器の使用は止めてください


 ってさ。

 客と直に向き合う駅掛は最前線って言うけどさ、発砲騒ぎがあるなんて思わなかったよ。

しかし日本語で書いて意味があるのかねぇ。......

 一連の会話はフィクションだが張り紙は実在するのだ。